僕はもう待てないと言ったとき、彼女は【僕らふたりの物語12】
僕とパートナーのけいこちゃんが、大変な道のりを超えて今のような関係にいたる物語。
その12です。
シリーズの過去記事はこちらから
https://futakowataru.amebaownd.com/posts/categories/819316
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僕自身が離婚してからの数年の間にけいこちゃんに対して、
「こんな状態がずっと続くなら、別の人が現れた時に僕は真剣に検討する。」とか、「今、はっきり決めないんだったら、僕はこれ以上は待てない」などと言う機会が何度かありました。
それは僕としては、彼女を失うリスクもある、おそろしいアクションでした。
ただ僕らがやろうとしてきたことは、こういうことを全て伝え合うということなのです。
お互いの間で感じた気持ちを、全て語り、全て聞き合う。
お互いの真実を分かち合う。
そのために僕らはその数年間、ほとんど毎日1時間から長い時は4時間近く話をしました。
そして時には、初めに書いたようなことも伝えました。
これ以上自分に無理をさせたら、関係性自体にヒビが入る。
でも僕の真実の気持ちを語っても、関係性にヒビが入るかもしれない。
だったら真実の方が全然いい。
僕らは真実を隠す関係ではなく、真実に基づく関係をこそ築きたいと二人とも感じていたし、そういう関係を作っていこうねと、徐々に握り合っていきました。
そしてこうした場面での声が単なる駆け引きではなく、真実から語られるとき、二人の関係には正しいインパクトが生じます。
だってほんとうにそうなんだもん。
その影響は正しいインパクト。あるべきインパクト。
その度に彼女も、真剣にそのことに向き合ってくれました。
「わかった。約束する。」って彼女は言ったわけではありませんでしたが、そのときの彼女の精一杯の思いを、言葉にならないまま真実の涙と全身で表現してくれました。
それは僕がもう少し信じてみようと思うには十分なものでした。
こうして二人で危機を乗り越えてきたのでした。
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こうしたやり取りができたのにはいろいろ理由がありますが、「真実に基づく関係をこそ築いていこう」と握り合えているかどうかは決定的な違いを作ると実感しています。
お互い、自分の真実を分かち合っていこう。そしてそれを大切に聞き合っていこう。
それができる関係を育んでいこう。
そういう合意というか共通認識というか、がないと、それが関係を破壊するリスクを怖れて分かち合うのが難しくなる。
でもそこが握り会えていると、特別な関係を作っていけることも実感していきました。
つづく
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